心のケア・ボランティア
私(佐藤雅彦)は、患者さんのべッドサイドに座り、死を前にした患者さんの苦しみを聞かせていただいたり、仏教のお話をさせていただくという活動を10年以上前から展開してきました。縁のある医師や看護師と連携して、いわゆるホスピスや病院で死を間近にした患者さんに「宗数的なかかわりが必要だろう」と医療従事者が判断した場合、要請を受けて訪問するのです。日本の病院では「宗教」という言葉を用いると、後ずさりされでしまう現実から「心のケア・ボランティア」という呼称を使っています。患者さんたちとの出会いは、私たちが生きていくうえで、共有できるさまざまなことを教えてくれます。これからしばらくの間、ご縁のあった患者さんから与えていただいた「いのちのメッセージ」を皆さんにお伝えできたらと思っています。
また会える「さようなら」末期がん患者に仏教は何ができるのか
下記に掲載しているエッセーが加筆され
また会える「さようなら」末期がん患者に仏教は何ができるのか
と題され一冊の本になりました。詳しくは、こちらをご覧下さい。
第1回 「心の目」で見る仏の世界 佼成:2009年(平成21年)1月号掲載
高齢社会になりました。長生きできることは素晴らしいことです。第2回 言わなければ伝わらない痛み 佼成:2009年(平成21年)2月号掲載
今月は、病気や死を前にして、痛みを表現することについてのお話をしたいと思います。第3回 かけがえのないいのちを見つめて 佼成:2009年(平成21年)3月号掲載
「私たちは何のために生きるのでしょうか」。日常の生活で、こういった疑問と向き合ったことのある第4回 病と出会うご縁 佼成:2009年(平成21年)4月号掲載
「心のケア・ボランティア」として末期患者さんを訪問してみて、改めて知った共通の悩みに第5回 最期の言葉の意味するもの(上) 佼成:2009年(平成21年)5月号掲載
人は誰も一生懸命生きてきて最期のときを迎えます。「終わりよければすべてよし」とはよく第6回 最期の言葉の意味するもの(下) 佼成:2009年(平成21年)6月号掲載
私は、末期ガンによるあまりの痛さから「死なせてくれ」「殺してくれ」と訴えている第7回 「無になる」って本当ですか 佼成:2009年(平成21年)7月号掲載
「死んだら無になるって本当ですか?」。これは、心のケア・ボランティアとして訪問する患者さん第8回 旅立つ人からの置き土産 佼成:2009年(平成21年)8月号掲載
「人間が死んだらどうなるの」「死んだらどこに行くのかな」「仏教ではどう考えるのかな」第9回 「いのちのふるさと」を想う 佼成:2009年(平成21年)9月号掲載
十年前から「お寺で唱歌を歌う会」という試みを行なった私と友人は、素晴しい唱歌が第10回 祈ることと生きること 佼成:2009年(平成21年)10月号掲載
亡くなってからお経を読んでくれることも大切だが、病気や死を前にして不安で苦しんでいる第11回 「ごめんなさい」の祈り 佼成:2009年(平成21年)11月号掲載
清田さん(仮名)と出会ったのは、都内の緩和ケア病棟で、彼自身の要請によるものでした最終回 「さようなら」の意味するもの 佼成:2009年(平成21年)12月号掲載
大切な人を見舞って帰るとき、みなさんはどんな言葉をかけますか。